2021年11月05日

2021 年 第43 週 (10月25日~10月31日)

今週の注目感染症
☆新型コロナウイルス感染症
●新型コロナウイルス感染症とは
新型コロナウイルス感染症は、現在世界中で感染が拡大している呼吸器症状などを呈する感染症です。
咳やくしゃみ、会話などの際に排出される、ウイルスを含んだ飛沫・エアロゾル(飛沫より更に小さな水分を含んだ状態の粒子)を吸入することで感染すると考えられます。
通常は感染者に近い距離(1m 以内)で感染しますが、エアロゾルは 1m を超えて空気中に留まりうることから、換気不十分な環境では、感染が拡大するリスクがあります。
現在、予防接種が進められており、11 月 4 日までに全人口の 72.8%が 2 回のワクチン接種を完了しています (新型コロナワクチンについて(首相官邸ホームページ)

 ●症状
1~14 日(通常 5 日程度)の潜伏期間の後に、主に発熱、咳、倦怠感等の風邪のような症状が出現しますが、下痢、嗅覚・味覚障害などを呈する場合もあります。
初期症状に続き、肺炎症状の増悪を示す場合があります。
特に高齢者や基礎疾患(慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、肥満など)のある方がり患すると、重症化する割合が高い傾向にあるとされており、注意が必要です。
他方、感染しても息苦しさなどを認めない比較的軽症の例や無症状の方も多くみられます。
また、いわゆる後遺症についての研究が進められており、その中間報告において「疲労感・倦怠感、息苦しさ、筋力低下、睡眠障害、思考力・集中力の低下、脱毛」が感染の診断から 6 か月後でも多く認められ、遷延する症状と考えられています(COVID-19 後遺障害に関する実態調査等(厚生労働省))

 ●発生状況
・全国
2021 年 11 月 4 日 0 時現在までで、国内感染者は累計で 1,723,395 名、国内死亡者は 18,290 名、入院治療等を要する者は 2,394 名(うち重症者 109 名)となっています(厚生労働省ホームページより)。
全国の新規感染者数は、第 43 週において、増加傾向を示しました。
重症者数および死亡者数については減少が継続し、重症者数は今回の感染拡大前の水準以下、死亡者数は今回の感染拡大前とほぼ同水準となっています。
制限緩和による接触機会の増加により、更なる新規感染者数の増加が懸念されます。
引き続き必要な対策の徹底と、新規感染者数の動向に注視が必要です。

・岡山県(最新情報)
2021 年 11 月 4 日までで、岡山県の感染者は累計で 15,350 名(男性 7,599 名、女性 6,246 名、性別非公表 1,505 名)、死亡者は 136 名となっています。
学校、保育所でクラスターが発生しています。
岡山県においても、新規感染者が継続して報告されています。
更なる感染拡大の防止が重要であり、基本的な感染予防策(3 密の回避、マスクの正しい着用、手洗い、換気など)の徹底とともに、混雑した場所や時間などの感染リスクが高い場面を避けること、少人数で行動することに留意が必要です。

【岡山県感染症情報センターより参照】
(2021年11月5日更新)