2022年01月28日

2022 年 第3 週 (1月17日~1月23日)

今週の注目感染症
☆新型コロナウイルス感染症
●新型コロナウイルス感染症とは
新型コロナウイルス感染症は、現在世界中で感染が拡大している呼吸器症状などを呈する感染症です。
咳やくしゃみ、会話などの際に排出される、ウイルスを含んだ飛沫・エアロゾル(飛沫より更に小さな水分を含んだ状態の粒子)を吸入することで感染すると考えられます。
通常は感染者に近い距離(1m 以内)で感染しますが、エアロゾルは 1m を超えて空気中に留まりうることから、換気不十分な環境では、感染が拡大するリスクがあります。
予防接種が進められており、1 月 27 日までで全人口の 78.7%が 2 回のワクチン接種を完了しています。
現在、追加接種(3 回目接種)が始まっています。

 ●症状
通常 5 日程度(オミクロン株については 3 日程度との報告あり)の潜伏期間の後に、主に発熱、咳、倦怠感等の風邪のような症状が出現しますが、下痢、嗅覚・味覚障害などを呈する場合もあります。
初期症状に続き、肺炎症状の増悪を示す場合があります。
特に高齢者や基礎疾患(慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、肥満など)のある方がり患すると、重症化する割合が高い傾向にあるとされており、注意が必要です。
また、妊婦でも重症化する割合が高いことが分かっています(国立成育医療研究センタープレスリリース(2022 年 1 月 18 日))
他方、感染しても息苦しさなどを認めない比較的軽症の例や無症状の方も多くみられます。
なお、り患後症状(いわゆる後遺症)については、こちらをご覧ください。→新型コロナウイルス感染症診療の手引き【別冊】罹患後症状のマネジメント・暫定版(12 月 1 日発行)

 ●発生状況
・全国
2022 年 1 月 27 日 0 時現在までで、国内感染者は累計で 2,347,498 名、国内死亡者は 18,599 名、入院治療等を要する者は 418,961 名(うち重症者 537 名)となっています(厚生労働省ホームページより)。
全国の新規感染者数は、オミクロン株への置き換わりが進むとともに急増しています。
20 代以下が中心ですが、年代別の割合では 20 代が減少する一方、10 歳未満が増加しています。
沖縄県では 20 代を中心とする若年層で減少する一方、60 代以上での増加が継続し、入院例が増加し続けています。
今後他の地域でも同様の傾向がみられる可能性があり、高齢者に感染が波及することで重症者数が増加する可能性があります。
なお、東京都など 13 都県で 2 月 13 日まで、広島県、山口県、沖縄県および北海道など 21道府県で 2 月 20 日までの期間でまん延防止等重点措置が実施されています。

・岡山県(最新情報)
2022 年 1 月 27 日までで、岡山県の感染者は累計で 22,714 名、死亡者は 136 名となっています。
県内の感染状況はレベル 2(医療提供体制に負荷が生じ始めているが、病床を増やすことなどで対応できている状況)が継続しており、岡山県は、1 月 27 日から 2 月 20 日の期間で、まん延防止等重点措置の対象区域となっています。
直近一週間(1 月 21 日~27 日)の新規感染者数のうち、20 代以下が約半分を占め、70 代以上の高齢者の増加(感染者数が前週の約 5 倍)も顕著となっています。
全国と同様、オミクロン株への置き換わりが進んでいます。
基本的な感染予防策(3 密(密閉・密集・密接)の回避、マスクの正しい着用、手洗い、換気など)の徹底に留意し、体調が悪いときは速やかに医療機関を受診しましょう。
また外出の際には、混雑する場所や時間を避けるようにしましょう。

【岡山県感染症情報センターより参照】
(2022年1月28日更新)