2021 年 第19週 (5月10日~5月16日)

今週の注目感染症①
☆新型コロナウイルス感染症
 ●新型コロナウイルス感染症とは
新型コロナウイルス感染症は、現在世界中で感染が拡大している呼吸器症状などを呈する感染症です。
日本では、2020 年 1 月 15 日に 1 例目の感染者が確認されました。
感染経路は、飛沫感染が主体と考えられますが、換気の悪い環境であれば、咳やくしゃみなどの症状がなくても感染を拡大させると考えら
れています(WHO は、5 分間の会話で 1 回の咳と同程度の飛沫(約 3,000 個)が飛ぶと報告)。
現在、ワクチンが開発され、予防接種が進められています。
(新型コロナウイルスワクチン接種に関する情報提供(岡山県))

 ●症状
1~14 日(通常 5 日程度)の潜伏期間の後に、主に発熱、咳、倦怠感等の風邪のような症状が出現しますが、下痢、嗅覚・味覚障害などを呈する場合もあります。
初期症状に続き、肺炎症状の増悪を示す場合があります。
特に高齢者や基礎疾患(慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、肥満など)のある方がり患すると、重症化する割合が高い傾向にあるとされており、注意が必要です。
他方、感染しても息苦しさなどを認めない比較的軽症の例や無症状の方も多くみられます。

 ●発生状況
・全国
2021 年 5 月 20 日 0 時現在までで、国内感染者は累計で 698,254 名、国内死亡者は 11,940 名、退院または療養解除となった者は 615,324 名となっています(厚生労働省ホームページより)。
3 月中旬以降、新規感染者数の増加傾向が継続しています。
これに伴い、重症者数・死亡者数も増加が続いており、今後もさらなる増加が懸念されます。
英国で最初に検出された変異株の割合が、スクリーニング検査では、全国で約 8 割となり、流行の主流が変異株にほぼ置き換わったと推定されます。
併せてインドで最初に検出された変異株については、海外で置き換わりが進んでいるという報告もあり、引き続き注視する必要があります。
全国的に医療提供体制がひっ迫してきており、関西圏や愛知県、福岡県、北海道(特に札幌市)では非常に厳しい状況が継続しています。
(参考:都道府県別の変異株(ゲノム解析等)確認数について(厚生労働省ホームページ) )

・岡山県(最新情報)
2021 年 5 月 20 日までで、岡山県の感染者は累計で 6,631 名(男性 3,299 名、女性 2,896 名、性別非公表 436 名)、死亡者は 80 名となっています。
会食、飲食店、高齢者施設、社会福祉施設、医療機関、教育機関などでクラスターが発生しています。
岡山県では緊急事態措置が適用されていますが、新規感染者数の先週今週比については、1 を超える状況が 7 週間継続しており、関西圏や愛知県での感染者数の増加の際と同様の傾向で、今後も感染の拡大が続く可能性があります。
岡山県の状況、感染予防の方法などの詳細は、新型コロナウイルス感染症について(新型コロナウイルス感染症について(岡山県健康推進課ホームページ))をご覧ください。

今週の注目感染症②
☆ダニ媒介感染症
野外にいる吸血性のダニとして、マダニやツツガムシなどが知られています(マダニは、食品に発生する「コナダニ」や、衣類や寝具に発生する「ヒョウヒダニ」などの家庭内に生息するダニとは種類が違います)。
これらのダニの中には、重症熱性血小板減少症候群(SFTS) ・ 日本紅斑熱 ・ つつが虫病などを引き起こす病原体を保有しているものもいます。
今年は、岡山県ではすでに SFTS の発生が報告されており、注意が必要です。
※診断・治療法・予防法など詳細は『重症熱性血小板減少症候群(SFTS)』に注意しましょう『日本紅斑熱』に注意しましょう『つつが虫病』に注意しましょう(すべて岡山県感染症情報センターホームページ)をご覧ください。

<全国および岡山県での発生状況について>
●全国
2020 年までの推移をみると、発生動向調査開始以降、SFTS および日本紅斑熱は全体として増加傾向、つつが虫病は横ばいの傾向にあります。

●岡山県
☆SFTS
2021 年は第 19 週までですでに 3 名が報告されています。
なお、2020 年には 7 名が報告され、初発例が報告された 2013 年以降で 1 年間の報告数が最多となりました。
2013 年からの月別発生状況では、7 月をピークとし、春から秋にかけて患者が発生する傾向があります。

☆日本紅斑熱
2021 年は第 19 週までで 1 名の報告がありました。
なお、2020 年には 11 名が報告され、初発例が報告された 2009 年以降で 1 年間の報告数が最多となりました。
2009 年からの月別発生状況では、5 月と、8 月から 10 月にかけて、患者数が増加する傾向があります。

☆つつが虫病
2021 年は、第 19 週までで 1 名の報告がありました。
なお、2020 年には 3 名が報告され、例年と同様の発生状況となりました。
2006 年からの月別発生状況では、4 月と 12 月をピークとし、春と秋冬にかけて患者が多く発生する傾向があります。

【岡山県感染症情報センターより参照】
(2021年5月21日更新)