2021 年 第17週 (4月26日~5月2日)

今週の注目感染症①
☆新型コロナウイルス感染症
 ●新型コロナウイルス感染症とは
新型コロナウイルス感染症は、現在世界中で感染が拡大している呼吸器症状などを呈する感染症です。
日本では、2020 年 1 月 15 日に 1 例目の感染者が確認されました。
感染経路は、飛沫感染が主体と考えられますが、換気の悪い環境であれば、咳やくしゃみなどの症状がなくても感染を拡大させると考えら
れています(WHO は、5 分間の会話で 1 回の咳と同程度の飛沫(約 3,000 個)が飛ぶと報告)。
現在、ワクチンが開発され、予防接種が進められています。
(新型コロナウイルスワクチン接種に関する情報提供(岡山県))

 ●症状
1~14 日(通常 5 日程度)の潜伏期間の後に、主に発熱、咳、倦怠感等の風邪のような症状が出現しますが、下痢、嗅覚・味覚障害などを呈する場合もあります。
初期症状に続き、肺炎症状の増悪を示す場合があります。
特に高齢者や基礎疾患(慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、肥満など)のある方がり患すると、重症化する割合が高い傾向にあるとされており、注意が必要です。
他方、感染しても息苦しさなどを認めない比較的軽症の例や無症状の方も多くみられます。

 ●発生状況
・全国
2021 年 5 月 9 日 0 時現在までで、国内感染者は累計で 633,027 名、国内死亡者は 10,823 名、退院または療養解除となった者は 555,401 名となっています(厚生労働省ホームページより)。
3 月中旬以降、新規感染者数の増加傾向が継続しています。
これに伴い、重症者数も急速に増加し、東京都・大阪府では、重症者数に占める 20 代から 50 代の若年層の割合が高くなっています。
また、死亡者数も急速に増加し、今後高齢者層への感染の波及が進むと、さらなる死亡者数の増加が懸念されます。
変異株は、大阪府・京都府・兵庫県で 8 割を超える高い水準が継続しており、流行の主流が変異株に置き換わったと推定されます。
また、東京都は 6 割程度、愛知県は 7 割程度など、他の地域でも置き換わりが進んでいます。
全国的に医療提供体制がひっ迫してきており、特に関西圏では非常に厳しい状況が継続しています。
(参考:都道府県別の変異株(ゲノム解析等)確認数について(厚生労働省ホームページ) )

・岡山県(最新情報)
2021 年 5 月 9 日までで、岡山県の感染者は累計で 4,987 名(男性 2,472 名、女性 2,209 名、性別非公表306 名)、死亡者は 59 名となっています。
カラオケのできる飲食店、接待を伴う飲食店、高齢者福祉施設、医療機関などでクラスターが発生しています。
岡山県の状況、感染予防の方法などの詳細は、新型コロナウイルス感染症について(新型コロナウイルス感染症について(岡山県健康推進課ホームページ))をご覧ください。

今週の注目感染症②
☆ダニ媒介感染症
野外にいる吸血性のダニとして、マダニやツツガムシなどが知られています(マダニは、食品に発生する「コナダニ」や、衣類や寝具に発生する「ヒョウヒダニ」などの家庭内に生息するダニとは種類が違います)。
これらのダニの中には、重症熱性血小板減少症候群(SFTS) ・ 日本紅斑熱 ・ つつが虫病などを引き起こす病原体を保有しているものもいます。
今年は、岡山県ではすでに SFTS の発生が報告されており、注意が必要です。
※診断・治療法・予防法など詳細は『重症熱性血小板減少症候群(SFTS)』に注意しましょう『日本紅斑熱』に注意しましょう『つつが虫病』に注意しましょう(すべて岡山県感染症情報センターホームページ)をご覧ください。

<全国および岡山県での発生状況について>
●全国
2020 年までの推移をみると、発生動向調査開始以降、SFTS および日本紅斑熱は全体として増加傾向、つつが虫病は横ばいの傾向にあります。

●岡山県
☆SFTS
2021 年は第 17 週までで、すでに 2 名が報告されています。
なお、2020 年には 7 名が報告され、初発例が報告された 2013 年以降で 1 年間の報告数が最多となりました。
2013 年からの月別発生状況では、7 月をピークとし、春から秋にかけて患者が発生する傾向があります。

☆日本紅斑熱
2021 年は、第 17 週に 1 名の報告がありました。
なお、2020 年には 11 名が報告され、初発例が報告された 2009 年以降で 1 年間の報告数が最多となりました。
2009 年からの月別発生状況では、5 月と、8 月から 10 月にかけて、患者数が増加する傾向があります。

☆つつが虫病
2021 年は、第 17 週までで発生報告はありませんが、2020 年には 3 名が報告され、例年と同様の発生状況となりました。
2006 年からの月別発生状況では、4 月と 12 月をピークとし、春と秋冬にかけて患者が多く発生する傾向があります。

【岡山県感染症情報センターより参照】
(2021年5月10日更新)